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詩篇 113篇

低く身をかがめてくださる神

詩篇 113篇には、いと高き神であるイエスが私たちのちりにまで身をかがめ、そして最も高い天へと上げられたことが示されています。それは、私たちが君主、貴族としてイエスとともに座することができるためでした。

何が起きているのでしょうか

詩篇 113篇から117篇は「ハレル詩篇」と呼ばれています。「ハレルヤ!」という言葉が繰り返し出てくるからです。これらの詩篇は、イスラエルが毎年、過越の祭で歌い継いできたものでした。過越の祭が祝うのは、いと高き神が、悪しき国エジプトとその神々を打ち破り、卑しい一つの民を奴隷の身から救い出すために身をかがめ、彼らをご自分の民としてくださった出来事です。

この詩篇集は、詩篇 113篇の冒頭を飾る「ハレルヤ」という言葉から始まります。これは「エホバを賛美せよ」という意味です(詩篇 113:1)。けれども「ハレルヤ」は、イスラエルの中で賛美する者たちの宣言にとどまりません。それは、エホバをあらゆる神々にまさる神として賛美する、全地の宣言でもあるのです。それぞれの国がその土地の神々に支配されているのではなく、地上のすべての国、天のすべての力が、イスラエルの神エホバによって治められている、と詩篇 113篇は宣言しています(詩篇 113:3〜4)。 

イスラエルの神は、他のあらゆる国家的・霊的な力を治めておられるだけでなく、そのどれとも似ておられません。宇宙のあらゆる力の上に王座に着いておられるのに、最も力のない者よりもさらに低く身をかがめ、その一人一人を心にかけてくださるのです(詩篇 113:5〜6)。貧しい者を君主に、乏しい者を貴族に変えてくださいます(詩篇 113:7〜8)。しかもそれを、実のならない女性を多くの子の母とすることによってなさるのです(詩篇 113:9)。イスラエルの歴史を通して、神は低い者、乏しい者、実のならない者を選び、ご自身の国を生み出し、世界を治めてこられました。サラ、リベカ、ラケル、ハンナのように実のならない女性たちのもとに神は低く身をかがめ、ご自分の民のために指導者、預言者、君主を起こされたのです。 

いと高き神は最も低い場所にまで身をかがめ、その間にあるすべてを「ハレルヤ」の叫びで満たされます。イスラエルが国民として「ハレルヤ」と歌うとき、それは、自分たちを救うために低く身をかがめてくださった、いと高き天の神を賛美することなのです。そして、すべての国々に「ハレルヤ」と歌うよう呼びかけるとき、天の最も高い栄光と地の最も低いちりとを満たす神を賛美するよう、全創造を招いているのです。 

福音はどこにあるのでしょうか

神が低く身をかがめ、貧しい者をちりから引き上げてくださるという物語は、聖書全体を貫く一貫した物語です。神はアダムを土のちりから起こされました(創世記 2:7)。ヨセフを奴隷の穴から引き上げ(創世記 41:41〜45)、イスラエルをエジプトの束縛から救い出されました。イスラエルの指導者サムエルを、ハンナの実のならない胎から起こされました(サムエル記Ⅰ 1:19〜20)。イスラエルの民が自分たちの地を追われ、ちりのように諸国へ散らされたときも、神は彼らを追放の地から引き上げ、故郷へ帰らせてくださいました(エズラ記 1:1〜5)。あらゆる神々の上にいますいと高き神は、いつも低く身をかがめ、貧しい者、乏しい者をちりから引き上げてくださるのです。 

そして究極的に神が最も低くかがまれたのは、イエスという一人の方となって、私たちと同じちりの姿をとって来られたときでした。イエスは全天の賛美の的であったのに、地の最も低い所に来てくださったのです。天の栄光を離れ、マリアの空の胎を満たし、生涯を貧しい人々に仕え、乏しい人々を起こすことに費やされました。イエスは体の不自由な人をちりから、病人を床から、死人を墓から引き上げられました(マルコの福音書 1:30〜31、2:10〜12、ヨハネの福音書 11:43〜44)。そしてついには、イエスご自身が死んで、墓という最も低い所にまで下られたのです。さらによみがえって、死者をちりから引き上げ、天と地の支配者たちの上、天上において君主のようにご自身とともに座らせてくださいます(エペソ人への手紙 1:19〜2:7)。 

イエスは地の最も低い者のもとに来られ、天の最も高い所へ上げられました。だからこそ、すべてを「ハレルヤ!」の叫びで満たすことができるのです。地上で最も乏しい者も、高く上げられたイエスを仰いで「ハレルヤ」と叫ぶことができます。イエスはその人を見ておられ、君主として、貴族として、ご自身とともに座らせてくださるからです(ヨハネの黙示録 3:21)。最も遠く離れた国々、最も虐げられた国々も「ハレルヤ」と歌えます。イエスが虐げる者たちを治め、彼らを救い出してくださるからです。子のない人、実のならない人さえ「ハレルヤ」と叫べます。神がご自身の国で、その人たちのために子どもたちを起こしてくださるからです。 

いつの日か、全地と全天は、高く上げられたイエスがもう一度低く身をかがめ、全創造をご自身で満たされるのを見ることになります(ヨハネの黙示録 11:15)。天の栄光が下り、地のちりが引き上げられます。神の子どもたちは、墓という実のならない胎から一気にあふれ出るのです。すべてがイエスで満たされ、全創造が「ハレルヤ!」と叫ぶのです。

ご自身の目で見てみましょう

聖霊が目を開いてくださり、地と天のあらゆる力の上に君臨される神を見ることができますように。そして、貧しい者、乏しい者を引き上げてご自身とともに座らせるために低く身をかがめてくださった方として、イエスを仰ぐことができますように。 

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