何が起こっているのでしょうか
エレミヤ書のこれまでの44章にわたる預言は、そのすべてがユダに対するさばきの日を告げるものでした。エレミヤの書記は、エレミヤの警告のことばをすべて書き終えたとき、恐れに包まれ、やがて失われる自分の国を思って深い悲しみに沈みます。しかしエレミヤは、神が自分たちの生きる時代に何をなさろうとしているのか、バルクの視野をもっと広げていきます。神はユダの反逆をさばかれるけれども、同時にユダの敵たちもさばかれる、と告げるのです。神の民へのさばきは、始まりにすぎません。神は全地のあらゆる悪と、あらゆる高慢に対して正義を行うために来られるのです(エレミヤ書 45:1〜5)。
続く数章で、エレミヤは近隣の国々——エジプト、ペリシテ、モアブ、アモン、エドム、ダマスコ、ケダル、ハツォル、エラム——を糾弾します。エレミヤは、これらの国々もユダと同じようにバビロンの手に落ちると予告します。神がユダを責めたのは、神とその律法に聞き従わなかったからでしたが、これらの国々が責められたのは、その高慢と、神の民に対する残虐さのゆえでした。エジプトは、ナイル川が水に満ちているのと同じくらい自分たちの支配は確かだと誇ります(エレミヤ書 46:8)。モアブの尊大さは世界中に知られています(エレミヤ書 48:29)。アモンは、自分たちの富があれば攻撃されることはないと信じ込んでいます(エレミヤ書 49:4)。エドムは、軍事的に優位な地形にいるのだから、自分たちの戦争犯罪も正当だと考えています(エレミヤ書 49:16)。しかし神は約束されます。高慢のうちに行った悪はすべて、屈辱をもって報いられるのだと。バビロンは、そのすべての国に向かって進んで来ます。
けれどもエレミヤは、高慢と暴虐のゆえに神が低くされる国々のすべてが、やがてかつての栄光へと回復されることも預言します。神はまず、ユダにいるご自分の民に、必ず守り、失われたものすべてを回復するというご計画を告げられます(エレミヤ書 46:27〜28)。次に神は、かつて神の民を奴隷にしたエジプトに対して、その文明を建て直すと約束されます(エレミヤ書 46:26)。モアブ、アモン、エラムといった、かつて神の民を攻撃した国々にも、同じように将来の回復が約束されます(エレミヤ書 48:47、49:6、34〜39)。神は、バルクとエレミヤが知っていた世界の秩序をくつがえしておられるのです。バビロンによる破局は、ユダだけでなく、すべての国の高慢をさばきます。しかしその高慢が扱われた後には、あらゆる民の父祖の地が回復されると神は約束されるのです。
福音はどこにあるのでしょうか
ユダの民に下る神のさばきについての預言が44章も続くのを読むのがつらかったとしても、それはまさにバルクと同じ思いではないでしょうか。そしてバルクに語られた神のことばは、そのまま今、あなたにも差し出されています。神は、ご自分がなさっていることを、もっと広い視野で見てほしいと願っておられるのです。神は、この世界から高慢と悪と暴虐を残らず取り除くために来られます。しかし同時に、へりくだる者を再びその故郷に植え、他者の高慢によって奪われたものを回復するためにも来られるのです。
聖書の最後の書物の中で、預言者ヨハネも同じことを告げています。すなわち、神はあらゆる高慢をただ一度で決定的にさばくために、間もなく来られるということです。やがてある日、世界の高慢な国々はことごとく集まり、神と、神をへりくだって信頼する者たちに立ち向かおうとします(ヨハネの黙示録 19:19)。しかし彼らが軍勢を整えるまさにその瞬間、神は、この世界のまことの王である御子イエスを彼らに向かって送り出されます。そしてイエスが到着すると、ただ語られるだけで高慢な者たちは打ち破られて散らされ、神の民は全地を永遠の故郷として受け継ぐのです(ヨハネの黙示録 19:20〜21)。さばきがユダにとっても、ユダを攻撃した国々にとっても物語の終わりではなかったように、わたしたちの世界にとってもさばきが終わりではありません。神は新しい地を造られ、そこでは、あらゆる国からイエスのもとに集まったへりくだる者たちが故郷を受け継ぎ、失ったものすべてを回復していただくのです(ヨハネの黙示録 21:1〜3)。バルクは、バビロンの手を通して神がもたらす正義と回復という、部分的な光景によって励まされるはずでした。であれば、イエスを通して成し遂げられる神の回復の全体像を知るわたしたちは、なおいっそう励まされてよいのではないでしょうか。
ご自分の目で確かめてみましょう
ですから、高慢と悪という敵を完全に、そして最終的にさばかれる神を見ることができるよう、聖霊があなたの目を開いてくださることをお祈りします。そして、高慢な者を低くし、へりくだる者を回復するために神が送られた方として、イエスを仰ぐことができますように。


